都心の道路交通状態を改善しようと、国が声を大にして推進しているのが『ETC2.0』という新しいETCシステムです。
都心の交通渋滞は、大きな労働力や経済力の損失を招いていると言われています。
それもそのはず、東京周辺の道路は毎日混んでいますよね?
渋滞になるって分かっていながら道路を利用するのも嫌になってしまうもんです…。
最近では、この対策と推進が更に進んでいて、あと数年もすればETC2.0に対応していない車載器は廃止になり、ほとんど全ての車にこのETC2.0対応車載器が積まれるようになると予測できます。
今回は、そのETC2.0の概要としくみ、車載器の変更などをした場合にかかる費用などを解説していきたいと思います。
ETC2.0とは?しくみと概要を説明!
このETC2.0には、ITSスポットという高速道路の至るところにある通信スポットと、ETC2.0の対応車載器が互いに情報を交換することで道路状況を把握しています。
主に、渋滞回避や事故多発地点の伝達、天候情報や災害など、
様々な場面で運転者の安全や快適な運転をサポートするようなしくみが期待されています。
そのなかでも一番大きな役割はやはり、都心部の渋滞回避だといえると思います。
都心で車の運転をしている方はお分かりだと思いますが、東京都内では毎日(もちろん平日でも)道路渋滞が発生しています。
もちろん、外回り営業から自分の会社に帰るだけなのに、渋滞のせいで何時間もかかる、というのが現状ですよね。
これは日本という国にとっても大きな損失ですので、これを解消しようと国をあげて渋滞解消に向けてETC2.0を開発したということになります。
具体的な渋滞回避の方法やETC2.0との関係性は?
日本は他国に比べて、車線数が少なく交通網が貧弱だと言われています。
特に、首都高を始めとする都心の道路は交通量が多い割に片側2車線で、毎日同じ時間に混雑しているため、「どうにかならないものか…!」と嘆く人は多いと思います。
そこで、『首都高中央環状線』『外環道(東京外かく環状道路)』『圏央道(首都圏中央連絡自動車道)』という、3環状が今後、日本の道路混雑を解消する起爆剤になってくるわけです。
3環状と呼ばれる都心から放射線状に伸びたこれらの道路は、これまでの都心部のみに集中していた車による渋滞を緩和する働きがあると期待されています。
しかし、想像してもらうとわかる通り、『放射線状に伸びた道路』ですから一見、直線上に走る都心部の道路に比べて、どうしても遠回りに見えるんですよね。
だけど実際、都心部の道路は渋滞している時間帯が多いため、今後はこの3環状にも車両を促し、一部の道路に車両が集中しないような対策を講じていきます。
そこで、部分的な渋滞を把握し迂回路を示すのに、ETC2.0が活躍します。
ITSスポットで渋滞を把握し、一見外回りに見える3環状を活用して迂回を推進することで、これまでのような一部分だけに渋滞が集中しないようになることが、ETC2.0の一番大きな役割なのです。
料金の割引制度と車載器の相場は?
上のように、3環状に車両を促し渋滞の集中を防ぐときに、従来問題になっていたのがやはり高速道路の料金でした。
渋滞していることがわかっていても、3環状のように仮に空いている道路があったとしても、都心部の渋滞している道路を利用するほうが、道路料金が安かったのです。
すると、どうしても人間の心理的に都心部の道路を使いたくなってしまいますよね。
なので、ETC2.0では、道路が混み合っていたり渋滞しているゾーンを避け迂回路を示す時間帯に、これらの迂回路の道路料金を割引するシステムが導入されます。
これで、都心部を通過したときと同じ料金で目的地まで辿り着けるようになるので、運転手が気兼ねなく渋滞部分を避け迂回路を選択できるようになるわけです。
この画期的なETC2.0は、古いタイプのETC車載器では対応していないこともあり、今後はどれだけ多くの車にこのシステムを導入してもらえるかどうかが、結局は鍵になってきます…!
車載器の相場は今現在で2〜3万円程度になっていますのが、今後は補助金制度の導入や古いタイプの車載器の販売終了など、国をあげてETC2.0の導入に力を入れてくるようになるはずです。
どのタイミングでETC2.0を導入するか迷っている運転手さんも多いかと思いますが、ETC2.0の時代は確実に近づいていますし、より快適な制度が次々と導入されてきますので、お早めに導入することをオススメ致します!